ボロノイ分割がかなりパワーアップしました!「ソート」「ディテール付加」「コネクタ」「ジオメトリ結合」の 4つのタブが追加されています。他のタブの中身も見直しが図られています。そのことにより、破壊表現のバリエ ーションが大幅に増えただけでなく、かなり細かく設定を詰めることができるようになりました。習得にはやや時 間がかかるという、嬉しい悲鳴つき(笑)です。
今回のバージョンアップによって増えたパラメータ数はかなりの数に上るので、すべてを紹介することは到底でき ませんが、自分が調べてすごいと思ったところを書いていこうと思います。
目次
注目ポイント1:スケーリングの改善
破壊する破片を、すきまができないようにx,y,zを個別にスケーリングすることができるようになりました。たった これだけで、木の破片の割れ方や、陶器やプラスチックのような割れ方を表現することができるようになったのは 、すごいです。
注目ポイント2:割れた破片の断面を、より詳細に表現できるようになった
「ディテール追加」タブにより、破片の内側と外側で違うマテリアルを割り当てることができるようになった他、 凹凸の具合も細かく設定できるようになりました。
注目ポイント3:壊れる部分と、壊れない部分を設定できるようになった
「ジオメトリ結合」タブにより、衝突時に壊れて欲しいところ、そうでないところを分けることができるようにな りました。例えば、瀬戸物にボールが当たって壊れるような表現では、ぶつかったところを中心に壊れ、他の破片 はくっついたままということができるようになっています。前バージョンでは、重力の影響を受けてしまって、壊 れて欲しくないところまで壊れていたので、これはとても嬉しい新機能です。
では、実際に「かわら」を作って、壊す表現にチャレンジしてみようと思います。
①かわらをモデリングする
立方体を薄くして、横に10位の分割を入れ、上下に動かしていけばだいたいできます。すぐにできると思います。

②ボロノイ分割を設定する
メニューから「ボロノイ分割」を選択し、かわらを「ボロノイ分割」の子にします。


下の図のように分割されます。

③「ジオメトリ結合」を設定する
かわらがまっぷたつに割れるようにしたいので、「ジオメトリ結合を有効」にチェックを入れます。

キャラクタメニューから、「減衰」を選択します(なぜここにあるんだろう?)。

「減衰」を、ボロノイ分割の「減衰」までドラッグアンドドロップします。

「減衰」タイプを「線形」にします。すると、スターウォーズに出てくる「タイファイター」みたいな黄色の線の枠が表示されます。

方向を「+X」にします(かわらに対して横から分割するようになればよいです)。

減衰の影響範囲も、「サイズ」で調整するとよいでしょう。

反対の減衰も設定します。減衰1をコピーします(名前は任意でよい)。

コピーしてできた「減衰」をドラッグアンドドロップします。

「減衰」の影響の大きさと方向を設定します。※方向は、「ーX」なので注意してください。
こんな感じになります。

④断面が粗いので、もっと分割を細かくする
断面が、このままだとかなり粗いのです(上記の画面はすでにポイントを細かくしている画像でした)。デフォルトでは分割が20程度しかないからです。もっと細かくします。
「ポイント生成ー分配」をクリックします。すると、下部に設定が表示されるので、「ポイント数」を400に増やします。

⑤物理演算を設定する
下記のように、「床」オブジェクトを作り、「衝突」タグを割り当てて、「ボロノイ分割」には「リジッドボディ」タグを割り当てます。

⑥できあがりです!
お疲れ様でした!!あとは、再生ボタンを押してテストしてみましょう。
さあ、実戦だあ
かわらを割る美少女のCMが一時期話題になりました。それを初音ミクさんにやってもらいましょう!!このアニメーションは、「ダイナミクス」の「トリガー」を「衝突時」にする必要があることが分かるまで、随分試行錯誤をしました。それでもまだ頭の動きがまだまだ鈍かったり、かわらが必要以上に飛んだりしている等、まだまだ詰める部分はあると思いますが、本日はこんなところで~
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