つい最近ですが、ある生物学の本を読んで、細胞のメカニズムの面白さに引き込まれました。その時に出てきたのが細胞膜です。この境界は、二重のリン脂質の膜でてきている、というものでした。細胞膜を構成するリン脂質ですが、この膜は親水性の領域と疎水性の領域に分かれています。
親水性の領域:荷電していて、極性のある水分子と結合している。
疎水性の領域:尾部にあたる非極性の脂肪酸は、他の非極性物質と結合している。水に溶けない。
これをMoGraphでつくれないかと思い、挑戦してみました。やってみると、基本パーツの数値を変えたり、大きさを変えたりということが、できあがったあとからでも調整が効くのがありがたいと思いました。
基本構造を作る
まずは、リン脂質の基本粒子を作りました。水色の球は親水部です。

大きさは本当はどのように設定してもいいのですが、今回は下記の大きさにしました。

尾部は、ひもをおりまげたようなスプラインを描き、円形スプラインでスイープして作りました。で、ヌルオブジェクトを使い、「基本パーツ」として、スイープオブジェクトと球体を階層下におきます。

こんな感じになります。

リン脂質を並べる平面を作る
MoGraphには、「オブジェクトに沿わせてコピーする」ことができるので、リン脂質を並べるための平面を作ります。
このくらいのサイズと、分割数にします。

大きさ的には、こんな感じになります。
クローナーを使って、平面上に大量増殖させる
クローナーを選択します。

クローナーの下の階層に、「基本パーツ」を移動させます。

クローナーの「モード」を「オブジェクト」にします。
クローンに使う、「オブジェクト」は平面を以下のようにドラッグします。
あれ?寝転がってしまいまいた。

これは、「クローンを整列」のオプションを外すとできます。

できたのはできたのですが、きれいすぎます。

平面にでこぼこを加える
変位デフォーマを使うとできそうです。平面の子にします。

変位デフォーマのシェーダを「ノイズ」にします。

そのままの設定だとざらざらしているので、下のようにパラメータを設定し、ある程度なめらかにします。
いい感じにばらばら感がでました。

反対側の層を作る
クローナーをコピーします。

で、どうやら、平面ももう一枚作らないと、クローナー.1を回転させることができないようです。

平面.1をクローナー.1の「オブジェクト」に設定します。
平面.1を回転させると・・・・コピーしたクローナーを回転することができます。

移動も同様にできます。

あとは、平面を非表示にし、レンダリングもできないようにします。

最後の詰め
まだ、規則的に並びすぎているので、ランダムエフェクタをクローナーに適用します。

これで完成です。
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